牛乳を飲むと下痢になりやすい人はとても多いです。
たまに起こる程度であればまだいいですが、頻繁に下痢が起こると深刻な悩みになります。
牛乳を飲むと下痢になるのはアレルギー、胃腸の機能低下、乳糖不耐症が主な原因。
では果たして治し方はあるのでしょうか?
今回は対処法について書きたいと思います。
乳糖不耐症の治し方はある?
残念ながら乳糖不耐症を完全に治す方法はありません。
ウイルスによる胃腸炎、潰瘍性大腸炎、抗生物質の使用などが原因で起こる後天性の乳糖不耐症の場合は原因を改善することで乳糖不耐症が治ることもあります。
しかし、多くの人は乳糖を分解するラクターゼの量が減少することによって乳糖不耐症が起きています。
そもそも人間は年齢を重ねるごとにラクターゼが減少するものなので、この場合は治す方法がありません。
なので、以下の対処法で下痢の頻度を減らすことを優先してみて下さい。
乳酸菌を取り入れる
乳酸菌は乳糖を分解する働きがあります。
なので、腸内の乳酸菌の量を増やすことで乳糖が分解されやすくなります。
乳酸菌が多い食品にはヨーグルト、チーズ、キムチ、味噌などがあります。
ヨーグルトやチーズは牛乳と同じ乳製品ですが、発酵して作られたものなので乳糖はだいぶ分解された状態になっています。
また飲み物でいえばヤクルトですね。
ヤクルトには「シロタ株」という乳酸菌が1本に400億個も含まれています。
生きたまま腸に達することで善玉菌の増加と悪玉菌の減少を促し、腸内環境の改善に繋がります。
自分の限界量を知る
乳糖不耐症には個人差があります。
1L程度で症状が出始める人もいればコップ1杯飲むだけで出る人もいます。
なので、自分がどのくらい飲むとダメなのか知ることで摂取量をセーブしやすくなります。
またどの乳製品で症状が出やすいかも知っておくと対応しやすいです。
適度に温めてから飲む
冷えた状態の牛乳を一気に飲むと胃腸が冷たさにびっくりして消化機能が低下しやすいです。
つまり、胃腸の冷えと乳糖の未消化という要因が重なってより下痢が出やすくなります。
なので、人肌程度に温めてゆっくり飲んだ方が下痢は起きにくくなります。
温めると乳糖が分解されるわけではありませんが、冷たい物を飲むよりも胃腸に優しいです。
私も温めてから飲むようにしたところ下痢の頻度は少なくなりました。
あらかじめ乳糖を分解している牛乳を選ぶ
実は「雪印メグミルクのアカディ」など製造過程で乳糖を分解している牛乳も販売されています。
これだと下痢の心配をすることなく牛乳を飲むことが可能です。
一般的な牛乳と比較すると味に違いはありますが、美味しいと感じるのであればこちらを飲んだ方が良いでしょう。
カルシウム不足が心配な人はサプリメント
下痢になるのは嫌だけどカルシウム不足も嫌だという人もいると思います。
その場合はサプリメントで不足を補うと良いです。
サントリーやDHC、ネイチャーメイドなど多くの企業がカルシウムのサプリを販売しています。
またシシャモ、納豆、木綿豆腐、小松菜、チンゲン菜、ほうれん草、乾燥ひじき、桜えびなどはカルシウムを多く含んでいます。
カルシウムを取ることで骨粗しょう症・高血圧の予防やストレス解消効果を期待できます。
プロテインは水
筋トレをして筋肉を大きくしたい人はプロテインも飲んでいると思います。
プロテインを美味しく頂くために牛乳と混ぜる人は多いでしょう。
しかし、プロテイン(ホエイ・カゼイン)は牛乳を原料にして作られているのでプロテインにも乳糖は含まれています。
なので、プロテインと牛乳の組み合わせは乳糖を過剰に摂取することに繋がる場合もあります。
プロテイン摂取後に毎回下痢に悩まされるという人は水で摂取するようにすると改善されるかもしれません。
スポーツドリンクもいいですね。
またアイソレート(WPI)プロテインは乳糖を限界までカットしているのでこちらを試してみるも良さそうです。
まとめ
人間などの哺乳類は共通して生まれてからは母乳で育ちますが、その後はそれぞれに合った食事を行って栄養を摂取しています。
これは犬や猫を見れば分かりやすく授乳期を過ぎてからは乳糖を摂取しなくても不自由なく生きています。
人間は大人になっても乳製品を摂取しますが、日本で牛乳をはじめとする乳製品が普及したのは戦後の話でまだ数十年しか経っていません。
それ以前の日本人は西洋かぶれした人くらいしか乳製品を摂取していなかったんですね。
なので、無理に乳製品から栄養を摂取する必要はありません。
自分の飲める範囲内で飲んで他の食品やサプリメントから栄養を摂取することも意識してみましょう。
乳糖不耐症の症状などはこちらにまとめています。
最後までご覧いただきありがとうございました。